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単色印刷の仕上がりをイラレ上で再現する方法【不透明マスクで一発!】

たまにはデザイナーっぽい事を書きます。

弊社の仕事の中でたまに「単色(1色刷り)のチラシデザイン」というものがあります。新聞の折込広告とかでみたことありませんか?

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出典:http://www.tokosky.com/event/map/20110412-481497295/


こういうやつです。1色のインクで印刷されているタイプの広告。

通常、紙のデザインの場合はフルカラーだとCMYKという4色のインク(4枚の版)使うので、豊かな色彩表現ができる一方、当然コストもかかります。

そこで「印刷にかかるコストを下げよう!」という流れになるのですが、モノクロだと見た目的にどうしても暗い印象になったりしますよね。

そこで登場するのが「単色刷り(1色刷り)」です。普通の印刷屋さんでも対応してくれます。
あまり詳しくないですが同人誌とかの世界でもよく用いられているようです

しかし原稿データ作る際に「モノクロ(グレースケール)で入稿しなければいけない」という制約があります。
モノクロでデザインするので、カラーで印刷したときの仕上がりイメージがしにくいのが難点。さらにそれがクライアントワークだとなおさらで、お客さんは「青でって言ったけど、やっぱ赤にするわ」みたいな事を平気でおっしゃいますから、
いちいちカンプ(見本)をカラーデータで作ってたら死にます。

 

前置きが長くなりましたが、今回はAdobeのIllustrator(イラストレーター)というソフトを使って単色印刷の仕上がりを簡単に確認する方法です。

出番が少ないかもしれませんが、ググッてもあんまり出てこなかったので紹介します。簡単にできるので覚えておいてください!

 

データを用意

原稿データはグレースケールで作成してください。

今回は昔某大阪のおっさんが作ったデザインサンプルです(使いまわし)

Photoshopで全部作ったけど、イラレで作ったテイでお願いします。

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こちらが元になります。

①データを選択してグループ化

作成したデータをすべて選択してグループ化します。

②刷り色で全体を囲む→最背面に配置

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原稿をすべて覆う形で上に塗り(刷り色)を乗せます(マゼンタ/100%)。
そのベタ塗りを最背面に配置。

するとこうなります

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③【透明】ツールバー→「不透明マスクを作成」

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それらを両方選択して透明のメニューから「不透明マスクを作成」をクリックします。

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そうするとこんな感じになります。

④【マスクを反転】両方をチェック

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不透明マスクメニューの「マスクを反転」にチェックを入れると・・・

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できました(早い)

これでグレースケールを“擬似的に”単色印刷で再現できます。

元データの黒の部分が一番濃いピンク(マゼンタ)に置き換わった状態です。後はそのインクの濃淡で再現されています。
もちろん家庭のプリンターで印刷して仕上がりを確認できます。

色を変えたい場合も簡単

①不透明マスクを解除
②刷り色を変更
③上記③→④

です。これで刷り色を一発変換しながら仕上がりを確認できます。
簡単でしたでしょ?

刷り色が決まったら不透明マスクを解除してグレースケールで入稿すればOKです。

お疲れ様でした。

 

補足:刷り色は必ず1色で!

単色印刷ですので当然刷り色は1色になります。
CMYKのそれぞれ100%が基本になります。

緑(青+黄色)でやりたいとか
紫(赤+青)で印刷したい。
のように2色以上の色が混ざったものはNGです。

じゃあどうするかというと特色インクです(スポットカラーとも言います)

特色とはあらかじめ調合されたインクのことで、たくさん種類がありますので、「ちょっと青みが強い紫」のような微妙なニュアンスのものとか、パステルカラーのような淡い色、ゴールドや蛍光カラーなんていうものまで。

有名なインクメーカーはPantoneとかDICと言うものがあります。大体の印刷屋さんで対応可能なはずです(要問合せ)

特色(DICカラー)に変更する際の手順

【スウォッチ】→【スウォッチライブラリを開く】→【カラーブック】→【DICカラーガイド】と進むと

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こういう画面が開きます。

ズラッと並んだのがDICという会社が用意しているインクの色。
それぞれ番号が付いていますので、この番号を指定して印刷屋さんに入稿すればOKです。※詳細は印刷所に問合せを。

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試しに3パターン作ってみました。特色を使うことでCMYKの4色以外にも様々な色で単色刷りを実現することができます。かなり見た目の印象も違いますね!

で、このデータを家のプリンターで印刷しても「CMYKの4色を使い色を再現した」にすぎないので、実際のDICカラーとは異なりますから少し注意が必要。
単色の場合にはくれぐれも「濃い色」を指定するのが鉄則。
うすい色を指定すると全体がモヤッとするのでおすすめできません。見本帳で実際の刷り上がりを確認すると間違いないですね。こういうものもあります。

応用編

この不透明マスクを使えば一発でグラデーションをかける事もできます。
やり方は上記と同じ。マスクをかける色をグラデーションカラーにするだけです。

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モノクロで元データを作ってしまえば簡単に色味を変換することができますね!

一般の方はなかなか紙ベースのデザインを印刷屋さんに入稿する機会は少ないかと思いますが、デザイナーの皆さんはぜひ覚えておいて損はないと思います!

ここ最近本業っぽいことを書いていなかったので久しぶりに投稿してみました。

どれくらいの人に需要があるかは謎ですが、お役に立てば幸いです!

今回使用したサンプルの作り方は下記にまとめてますのでよろしければ。

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www.omg-ox.org