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デザイン、アート etc...センスでご飯を食べてるblog

元祖・顔面世界遺産「仁義なき戦い」を全作一気に見た感想。

先日、北野武監督の最新作「アウトレイジ 最終章」の公開がアナウンスされました。
過去二作も大好きなのでテンションがブチ上がりました。

その中で新たなキャスト、ピエール瀧が「顔面世界遺産とも言える役者陣の”顔バトル”は、とにかく必見です(笑)」と語っています。

“顔面世界遺産”。なんてキャッチーなフレーズなんでしょうか(笑)

ピエール瀧は映画「凶悪」でも極悪非道の役がかなり印象強くて、音楽活動はもとよりバラエティなど、本当に達者に何でもこなすマルチプレーヤー。大好きです。

10/7の公開が楽しみです。

www.youtube.com

元祖“顔面世界遺産”/仁義なき戦い

で、本題ですが、先日やくざ映画の金字塔「仁義なき戦い」全5作を一気見するという無茶をやらかしましたので、今回はその魅力をお伝えしたいと思います。

本作を見たこと無い方でも、作品名やオープニングテーマくらいはご存知では無いでしょうか。
一作目が1973年公開の映画なので、すでに40年以上前!

昔、何本か見たことがあったと記憶していますが、話の筋書きは曖昧なまま。通して見るのは今回が初めてでしたが、とんでもないDopeな映画でした。

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あらすじ

敗戦直後の広島県呉市。闇市の食堂でレコードを聞いていた広能昌三のもとへ、友人が怪我をして駆け込んでくる。刀を振り回している暴漢に襲われたと言い、山守組へ連絡を頼まれた広能は事務所におもむき大勢で現場にかけつける。そこで広能は暴漢を射殺するが、逮捕され刑務所に収監される。そこで土居組若衆頭の若杉寛と知り合い義兄弟になる。まもなく保釈され山守組組員になったが、市議選に絡んで土居組と山守組は敵対するようになる。自ら土居組組長暗殺を引き受け成功させるが、逮捕され刑務所で服役する。

仁義なき戦い - Wikipedia

菅原文太演じる広能昌三を中心とした広島やくざの抗争を描いた物語。監督は深作欣二。近年ですと「バトルロワイヤル」の監督としてご存知の方も多いかもしれません(まぁこれも結構前の映画ですが)

仁義なき戦いは最初の5作が「オリジナルシリーズ」と呼ばれています。

  • 仁義なき戦い
  • 仁義なき戦い 広島死闘篇
  • 仁義なき戦い 代理戦争
  • 仁義なき戦い 頂上作戦
  • 仁義なき戦い 完結篇

となっており、その後「新仁義なき戦い」などの新シリーズが制作されました。こちらは未見。また時間のあるときに見てみたいと思います。

この映画の凄み

仁義なき戦いが作られたのは1970年代です。もちろん当時の撮影技術などは今とは比べ物にならないのですが、全編に漂う“ガチ感”がアブナイ雰囲気を醸し出しています。

ケンカや組事務所へのかち込みのシーンなどは、「普通にケガ人出るやろレベル」のもみ合い、どつき合いが繰り広げられます。フィルムカメラのチープな映像の質感もあいまって、漢(おとこ)同士の血生臭いリアルが現場の空気ごとパッケージングされています。

役者のラインナップがエグい

“元祖・顔面世界遺産”と呼んだ所以です。
では出演者を列挙してみましょう。

菅原 文太

松方 弘樹

梅宮 辰夫

北大路 欣也

千葉 真一

田中 邦衛

山城 新伍

渡瀬 恒彦

小林 旭

宍戸 錠

一瞬「アベンジャーズかな?」と錯覚しますが違います。

主要キャストの一部ですが、冷静に考えてヤバすぎです。完全にやりすぎ。オーバーキル。
しかも40年前の脂が乗りきってテッカテカの無双状態の名俳優たちが1本の映画の枠に収まっているという奇跡的な作品です。

これは「顔面世界遺産」と呼んでも差し支えないでしょう。

特に松方弘樹、梅宮辰夫の「カジキマグロおじさん」の顔面凶器っぷりが秀逸。辰兄は眉毛がなく、松方弘樹の目は終始血走り倒しています。

これにはマグロも尻尾(尾ひれ)を巻いて逃げ出すレベル。きっとこの状態で釣りをしたら確実に釣れません。殺気が出すぎています。

そしてシリーズ内でも一、二を争う人気のキャラクター「大友勝利」を演じるのが、“サニー千葉”こと千葉真一。こちらも強烈です。

大友は絵に描いたような無頼漢。暴力の権化。それはもう無茶苦茶に暴れまわるわけですが、これはとても文字で書ききれないので是非映像でご覧ください。千葉真一が凶暴なケモノと化し、フレンズたちと木刀を片手にボコボコにヤッチマイます。すっごーい!

またゴリゴリの広島弁の台詞回しも激ヤバで、文字に起すといろいろ問題がありそうなのでこちらも本編で確認してみてください。

この模様は第2作目の「広島死闘編」に収録されています。

 

とまあ濃すぎるメンツでお腹いっぱいになれますし、今では超大御所と呼ばれる面々の「一番勢いがスゴイ時のやつ」がギュッ!っと詰まっており、別の意味で感動してしまいました。

そして菅原文太扮する広能昌三は、金は無いけど人望が厚く、腕っ節も度胸も人一倍。己の美学に生きる任侠。シリーズを通して広能だけが唯一、何者にも染まらず自分の信じた道だけを貫き通す漢として描かれています。
「男が惚れる男」シビレます。

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結局暴力では何も解決できない

やくざの抗争をモチーフにしているだけあって、全編にわたって暴力シーンが随所に見られる作品ですが、それ以前のやくざ映画の特徴であった「弱気を助け強きをくじく」といった、いわゆる任侠の世界一辺倒の物語ではなく、暴力団が現代社会の中でどのように生き、そして散っていったのかをリアルに描いています。

シリーズ後編では、暴力団排除の世論に押され組織は縮小を余儀なくされてしまうし、結果として血で血を洗う抗争を終結させても、また新たな争いが巻き起こるという終わりの無い戦いを繰り返すことへの虚しさが漂う物悲しい終演。

闇雲に暴力に走ることの無意味さを訴える作品です。

極道の暴力性を描いたなかなかハードな映画ですが、豪華俳優陣の名演技、強烈な脚本のインパクトで大ヒットを記録した本作は、<日本映画史上ベストテン>「オールタイム・ベスト映画遺産200 (日本映画編)」では、歴代第5位に選出された名作であります。

暴力シーンが苦手な方はご注意願いたいですが、泣く子も黙る「顔面世界遺産」を拝むだけでも見る価値はあります。

Amazonプライムで全作見ることができますので、気になった方は是非チェックしてつかあさい!!

自信を持ってオススメするんなら!!