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部下がアスペルガー症候群の疑い。その対応策と指導法

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部下がアスペルガー症候群だったら?

このような経験をされた方は多くはないのかもしれません。みなさんの周りには「空気が読めない」「なんか変わってる」「こだわりが強い」といった人はいませんか?

かくいう自分の部下も医師にそう診断されたわけではなく、あくまで「疑い」ではあるのですが、ネットや書籍などで見るその特徴のほとんどに当てはまっており、最初は非常に頭を悩ませました。

部下がアルペルガー(の疑い)だったら、上司が取るべき行動は?自分の経験を交えてお話してみたいとおもいます。

結論から言うと、現在では彼はその特徴と上手に付き合いながら仕事をしています。そしてデザイナーとしての職務を全うしています。

【注】医学的な専門知識を持ち合わせているわけではないので、間違いや認識不足などがあったらご指摘いただければ幸いです。

アスペルガー症候群とは?

アスペルガー症候群(アスペルガーしょうこうぐん、Asperger Syndrome, AS)、アスペルガー障害(Asperger disorder、AD)とは、知的障害を伴わないものの、興味・コミュニケーションについて特異性が認められる自閉症スペクトラム(ASD)の一種である。神経発達症のひとつである。

特定の分野への強いこだわりを示し、運動機能の軽度な障害が見られたりすることもある。しかし、古典的自閉症に見られるような知的障害および言語障害はない。世界保健機関・アメリカ合衆国・日本国などにおける公的な文書では、(古典的)自閉症とは区別して取り扱われる。

アスペルガー症候群 - Wikipedia

その特徴

  1. 明確な指示がないと動けない
  2. 場の空気を読むことができない、空気に沿った対応ができない
  3. 冗談が通じず、会話の行間や間を読むことができない
  4. 曖昧なことを理解できない
  5. 好きなことは延々とやり続けてしまう、話し続けてしまう
  6. スケジュール管理ができない
  7. 自分が興味のないことは頑なに手を出そうとしない
  8. 急な変更にうまく対応できず、だまされやすい
  9. 名前を呼ばれないと自分だと気が付かない
  10. 相手の気持ちをおもんぱかれない、人を傷つけることを平気で言う

 アスペルガー症候群(AS)とは?症状と年齢別の特徴 | LITALICO(りたりこ)発達ナビ

 

何かがおかしい?

最初に気づくまでそう時間はかかりませんでした。僕はその現場には指導係として配属されたので、部下の方が社歴が長いのですが。彼は現場ですごく浮いていました。第一印象は「変わった人」。とにかく何かヘンなんですよね。こちらが言うことを理解できていないような場面が多々ありました。一応自分は上司ですので、まずはデザインについてあれこれと教えていきました。しかし、いくら指導しても同じ間違いを繰り返すんです。

そして、デザインをしていく過程でも、異常に効率の悪いやり方で作業を進めていきます。何度注意しても。自己流のルールから抜け出すことができませんでした

私「○○さん、これはこうやった方が効率よく作業できるし、ミスも少ないよ。」

部下「はい、分かりました」と言って作業に戻っても、しばらくするとまた効率の悪いやり方に戻っている。正直どうするんだよコレ...と思いました。

また、細部に異常なこだわりを見せます。細かい部分を突き詰めて、突き詰めて、デザインの全体像には目が行かず崩れている。といったことが日常的に起こります。あとは自分の気に入らない部分があるとあからさまに不貞腐れた態度を取る。話をしているときに目を合わせず宙を見ている…。

以上のような事が毎日のように起こり、とても苦労しました。まずコミュニケーションが上手く取れない。こちらの言っている意味を正しく理解できない。そんなことがしばらく続いていたころ、たまたまネットでアスペルガー症候群に関する記事を読み、これまでの彼の行動がピッタリ当てはまりました。自分の中でほぼ確信に変わりました。いわゆる「隠れアスペルガー」だと思います。

どのように付き合うのか?

アスペルガー症候群というのは、冒頭の説明のとおり、医学的に言えば「神経発達症のひとつ」です。しかし自分は医者でもなければ、彼自身もそういう診断を受けたわけでもない。ではどうすればいいのか?

接し方を変えてみる。

ぼくは、彼に対しての指導方法を変えてみました。意識的にアスペルガーの人が苦手とされていることを避けるように指導を行いました。

  • 曖昧なニュアンスでの表現を避け、具体的に説明する。
  • 言葉だけで説明せずに紙に文字や図形を書いて説明する。
  • 話の途中で「ココまで理解できた?」と確認しながら説明する。
  • メモを取らせ、頭で覚えるのではなく、書いて理解させる。

デザインの現場というのは時間との戦いです。良いモノをできるだけ短時間で作るというのは基本的な仕事の進め方になります。上記の指導法は正直とても時間がかかりました。自分自身も指導専門ではなく、現場でデザインの仕事をしながらなので、なおさらです。何度か諦めそうになりましたが、単純に彼に対して「レベルが低い」という判定を下すのも何か違うと思ったので。

そして指導方法、接し方を変えていくと少しずつですが、コミュニケーションが円滑に取れるようになっていきました。

得意な仕事を任せる

アスペルガー症候群の特徴は何も悪い部分ばかりではありません。

彼もまた多くの症例者と同じように「単純作業が非常に得意」でした。ぼくたちはチームで仕事をしているので、単純作業やコツコツ長い時間続けなければいけない作業、難易度は低いが集中力を要する仕事などを任せることにしました。

『できない事はチームでカバーしてやれば良い』これはぼくが仕事を進めていく上で非常に大事にしている部分。重要なのはチームでの生産性を上げることです。個人の力量はもちろん重要ですが、自分のコピーのような人間を育てるというのは、人材育成をする上では正しいとは言えません。様々な個性が集まり強いチームができていくのだと考えているからです。

苦手な部分があっても他の人にはない長所があれば、組織で生きていくことができます。そして上司は部下を生かしていく使命があります。

部下は一回り年上

部下とはいえ、実はかなりの年上。そして彼は今まで一人で今の職場でデザイン業務を行ってきました。それまで分からない部分を相談する上司もおらず。しかし弱音を吐くこともなく、時には週末も出勤して黙々と二十数年一人で仕事をしてきました。

ぼくにはそんな環境で一人で仕事をして来れたなんて、全く想像ができませんでした。これもアスペルガーの特徴なのかもしれません。

そんな彼とともに仕事をして思ったのは、「あと15年食べて行けるスキルを身につけさせること」。これは本人にも伝えてあります。年齢差はあれど、信頼してくれていると思うし、自分の中で彼への接し方が分かってきてから、関係性も良好です。まぁ、不貞腐れてしまう時もしょっちゅうですけど(笑)

同じような境遇の人へ

アスペルガーというのは、非常に理解されにくいものだと思います。もちろん見た目からは分かりません。しかし周りからは「変わった人」だとか「空気が読めない人」というような認識しかされておらず、孤立してしまう人も少なくないのではないかと思います。

また、自分の部下や同僚がこのような特徴があったのなら、ぜひ理解してあげてほしいと思います。カウンセリングや病院にかかることを勧めるのもひとつの方法かもしれません。

でも最も単純な方法は、「相手を思いやって接すること」です。これは全てのコミュニケーションの基本であり、相手がアスペルガーであろうとなかろうと関係ありません。

この記事が少しでも同じような境遇で悩む人の助けになれば嬉しく思います。

 

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【最後に】あなたが疲れてしまったら

アスペルガーの部下に対して指導をするということは、通常の人材育成よりも多くの時間と今期を必要とします。うまくいかずにストレスも多く抱えることになるでしょう。結果的に自分が疲弊してまっては元も子もありません。

最終手段として、自分自身の転職についても考えてみても良いかもしれません。

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