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OMGmag

デザイン、アート etc...センスでご飯を食べてるblog

デザイナーの業務効率化/後編

デザイン

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2回にわたって書いてきた「デザイナーの業務効率化」というテーマ。今回はその後編となります。是非前編とあわせてご覧ください。

omg-ox.hatenablog.com

自分でコントロールできない仕事とは

前回では自分でコントロールできる部分での業務効率化について述べました。しかし仕事をする上でどうしても自分ではコントロールできない部分があります。それは「お客様(クライアント)が決定する部分」です。

 


デザインの仕事の場合は「こういうデザインにしたい」といったオーダーの最終的な決定権は当然クライアントにあります。しかし、かといってすべてをオーダー通りに作業を進めることは非常に危険と言えます。


特に相手が素人だった場合、最初の一手を誤ると大変なことになります。ひたすら思いつきの修正地獄にハマったあげく、「やっぱ最初の形に戻して」みたいな事をサラっと言われてこれまでの修正にかけた時間を丸まるムダにしてしまう…これではいつまでも残業のスパイラルからは抜け出すことはできません。


そもそも発注する側と受注する側という関係上、クライアントの要望を叶えるというのは必達事項です。しかし相手の言いなりになっていては時間がいくらあっても足りません。

そんな中、業務効率化という点でデザイナーが唯一コントロールできる部分があります。

それは「修正の回数を減らす」ということです。
シンプルですがこれ以外には有りません。


クライアントの要望を叶えつつ、かつ修正回数を減らす。イメージできないうちは難しく感じるかもしれませんが、これができれば1件当たりの制作時間が短縮されるのは容易に想像が付くと思います。

 

ではどうすれば修正回数が少なくなるのか。その答えは「最初の一手」にあります。

 

70%の完成度で提案する

70という数字はあくまでイメージですが、大切なのは

最初の一案目で自分の100%の完成度を目指してはいけないという点です。

その理由として

  1. 作り込みによる作業工程の肥大化
  2. 100%の完成度で作ったのに、さらに修正が来た場合次の手が無い。
  3. 自分が完璧だと思っても相手は「何かを言いたい」

順を追って細かく説明して行きましょう。

①作り込みによる作業時間の肥大化

これは前回でも説明しましたが、時間をかける=クオリティを上げることにはなるのですが、大幅な修正が入ってしまうと、大きなロスが発生します。何度も仕事を共にし、お互いの信頼関係が築かれていればこのやり方でも問題ありませんが、特に初めて仕事をする相手の場合は非常に危険。時間のムダです。

②100%の完成度で作ったのに、さらに修正が来た場合次の手が無い。

いきなり100%で勝負する人は、自分の腕に自信の有る自意識過剰な人に多いタイプです。こういう人は修正がくると「あの人は分かってない!センスが無い!」とか怒りだします。怒りだす裏返しとして、「これ以上何をすればいいんだ!」という気持ちが透けて見えます。恥ずかしいので止めましょう。
修正はくるものとして準備をしておくのです。

③自分が完璧だと思っても相手は「何かを言いたい」

一番重要な部分がここです。
これもイメージになってしまうのですが、最初の提案が70%の完成度まで達していた場合の相手のリアクションは「そうそう!イメージはこういう感じです!あとはココとココを直してもらったらOKですね!」心情としてはこんな感じでしょうか。相手の要望は何なのか。どういうデザインを望んでいるのか。求められていることを的確に捉えた上で【70%の完成度】で提案します。


相手の想像以上に完成度が高いものを作ることがデザイナーの本分です。その上で更に相手の要望を引き出す。クライアントは心理的に「注文を付けたい」のです。この注文したいという気持ちで残りの残りの30%をクライアントの意見を聞きながら作って行きます。といっても70%は完成している訳ですから、修正の指示内容も的確なものになります。


初めて仕事をする相手に対して何も言わずに一発でOKを出すというのは相当レアケースです。なので最初に70%の完成度で提案して、残りの30%はクライアントから要望を引き出す。そうすることで修正回数は極端に減らすことができます。経験上1、2回の修正で校了までもって行けると思います。前編のテクニックとあわせることで一度に沢山の案件を同時進行することが可能になります。

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まとめ

僕自身これまで何千という広告物を作って来てたどり着いた答えがこの「70%の理論」です。この数字を意識して作業を行うことで

  • 「イメージと全然違う!」といったことがなくなる
  • 大幅な修正が来たとしてもガッチリ作り込んでいないため軌道修正がしやすい
  • 最初からクライアントからの意見を取り入れることを前提としているため
    クライアントの満足度が高まる。
  • 作業時間が短くなり業務の効率化に繋がる

といったメリットがあります。

補足

ここまでのお話でご注意いただきたいのは「70%の完成度」は手抜きをするということでは有りません。「残りの30%をクライアントと作り上げる」ということですのでお間違いなく。


余談ですが、これと似たものにsoftbankの孫正義さんの言葉があります。

彼は同時に5割で勝負するヤツはバカ、9割で勝負したら遅すぎると語っています。

7割以上勝つという確率のところまでグーっと理詰めで詰めて。 でも7割というのはね、7割以上勝てるという確率は皆さんの主観によるわけだよね。もう7割いけると思い込む場合が多いから、それは気をつけなきゃいけないよ。もう7割いけた、充分いけると軽はずみに7割だと錯覚してはいけないよ。

出典:孫氏が考える勝算ライン、「本気の7割」http://logmi.jp/28994

最後に

2回にわたってお伝えしてきたデザイナーのための業務効率化。いかがでしたでしょうか。今まで10年間デザイナーとして時間との戦いの中で働いてきた自分が、業務効率化を図るため、日々研究してきた仕事の進め方です。とかく、デザイナーという仕事は時間に縛られがちであり、睡眠時間や休日までも削って働いている方もおられると思います。

そういった方にも少しでも仕事を早く終わらせて、充実した自分の時間を過ごしてほしいと思います。

それではまた。